看護師として介護業界で復職するなら

医療の現場を離れてから何年も経っているので戻りづらい…という潜在看護師も多いでしょう。医療業界は日々進歩しているため、最先端の知識や看護技術が自分自身に備わっていないことは非常に不安です。また、現場に戻っても即戦力になれないのでは…という不安な気持ちから、復職への第一歩を踏み出せずにいる潜在看護師の姿も見られます。

そこで、復職を考えている看護師が必ずしも医療業界に戻る必要はありません。介護業界という新たな道も選択肢の一つとして考えてよいでしょう。日本では、2007年時点で65歳以上の人口が全人口の21%を超える超高齢社会へと突入。その高齢者率は留まるところを知らず、2025年には30%、2060年には約40%に達するのではと予測されています。高齢者の増加とともに、医療業界での医師・看護師の人材不足が問題視されていますが、介護業界の人材不足も深刻です。人材不足により介護職員の需要はかなり高めですが、介護施設に必要とされる看護師の需要も高くなってきています。また、介護施設だけでなく、訪問看護ステーションでの看護師のニーズも上昇しつつあるようです。

高齢化の影響で2025年には約12万人の訪問看護師が必要だといわれています。そのため、医療機関での勤務歴があった潜在看護師がブランク期間を経て、訪問看護の分野に復職するケースも増えはじめているようです。結婚・妊娠・出産を経て再就職先を探すのであれば、夜勤がほとんどなく育児や家事と仕事の両立がしやすい訪問看護への復職を検討してみるのもよいでしょう。